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富士山‐信仰の対象と芸術の源泉 - コラム -

神聖なる山そして芸術的インスピレーションの源

世界遺産としての富士山

ご存知方も多いと思いますが、富士山は当初、自然遺産としての世界遺産への登録を目指していました。しかし、ゴミ投棄など環境保全の問題があり、推薦に至りませんでした。されど、霊峰富士として崇拝されてきた富士山です、山岳信仰や文化的な価値を前面に押し出し、世界文化遺産としての登録となりました。ところで「信仰の対象と芸術の源泉」ってどういう意味?と思われませんでしたか。今回は、富士山が「文化遺産」として世界遺産に登録された理由を探ります。


富士山 富士山 写真提供:静岡県観光協会

-信仰の対象-
富士山は、その美しい姿かたちから信仰の対象となった訳ではありません。古くから噴火を繰り返してきた富士山に、人々は怒れる神の姿を重ね「神が宿る山」として畏れられ、噴火を鎮めるために富士山の麓に「浅間神社」を建立し祈りを捧げてきました。また、その一方で湧き水など富士山がもたらす自然の恵みを受けて、長年に渡りこの山と共に生きてきました。平安時代後期には、噴火活動は静まり、日本古来の山岳信仰と密教・道教などがあわさった「修験道」の場となりました。その後、修行僧や修験者が修行のひとつとして富士山に登るようになりました。江戸時代には、多くの人々の間で「富士講」という民衆信仰が広まり、富士山を巡礼して登山する登拝を行うようになったのです。そして、今でも周辺に多くの観光客を集め、富士山へ登る人は年間約30万人となり、近年は外国人登山者の姿も多く見受けられるようになりました。


三保松原 三保松原 写真提供:静岡県観光協会

-芸術の源泉-
日本人は長年にわたり富士山の荘厳で美しい容姿に魅了され続けており、その姿は芸術面でも多くの人々にひらめきや刺激を与え、さまざまな芸術作品に大きな影響を与えてきたことも評価されました。最古の歌集「万葉集」でも富士山を詠った作品があり、その後、日本最古の物語とされる「竹取物語」、また「古今和歌集」、「伊勢物語」などの古典作品にも富士山が描かれています。一方、絵画では、江戸時代の浮世絵が有名です。葛飾北斎の「冨嶽三十六景」や歌川広重の「不二三十六景」などが、富士山をモチーフとしており、日本人の心を虜にしただけでなく、19世紀後半フランスのゴッホやモネなど印象派の画家など海を越えて多くの人に影響を与えました。このようなことから富士山は文学や絵画などの芸術を生み出す源泉となっているのです。

自然遺産として認められなかった富士山ですが、このような理由から信仰や芸術へ与えた影響は大きく、世界文化遺産としての構成資産は、周囲にある登山道や神社、洞穴、樹型、湖や池に滝、遺跡や旧跡など25遺産となります。

音声ガイドでは、富士山駅や河口湖駅からの周辺案内の他に、白糸の滝や三保の松原の羽衣伝説などをご紹介しています。ぜひ、アプリとブックをダウンロードしてお試し下さい。

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