姫路城 コラム 姫路城 コラム
写真提供:姫路市

姫路城 - コラム -

波乱の生涯で一番幸せな時を過ごした

姫路城にも暮らした千姫の生涯

化粧櫓内部 化粧櫓内部 写真提供:姫路市

姫路城には「化粧櫓」という名前の櫓があります。「化粧に櫓・・?」と少し不思議に思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。化粧櫓は、千姫のために作られた部屋です。身支度などに使用したと言われています。姫路城に暮らす所以から千姫の生涯をご紹介します。

千姫は、徳川幕府の二代将軍・徳川秀忠と、織田信長の姪・お江の方との間に、長女として生まれました。徳川家康の孫であり、三代将軍家光の姉であり、豊臣秀吉の側室として有名な淀の方の姪という、歴史上の人物のそうそうたる顔ぶれを血筋にもつ姫でした。

千姫は、わずか7歳で豊臣秀吉の子・秀頼の正室として迎えられ、以後大阪城で育ちますが、大阪夏の陣で、夫・秀頼は自害してしまいます。政略結婚だったとはいえ、仲睦まじいエピソードも残されており、大人でも耐え難い出来事に、18歳の若さの千姫には大変辛い出来事であったでしょう。
そんな折にも千姫は、秀頼と側室との間に生まれた女児を救っています。この時に出家を条件に救命された女児が、後に女性の駆け込み寺・縁切り寺として有名な鎌倉の東慶寺で第二十世住持となる天秀尼(てんしゅうに)となります。

千姫は、大坂城から救出され、夏の陣の翌年には、伊勢桑名藩主・本多忠政の長男である本多忠刻と再婚しました。忠刻は大変な美男だったといわれ、千姫が大阪城から江戸城へ帰る途中の桑名の海上を移動する際、指揮していた忠刻を見初めたともいわれています。

千姫の父・徳川秀忠から千姫の化粧料(持参金)として播磨10万石が忠刻に与えられると、千姫と忠刻は1617年から姫路城に移り住みました。2人の新居のために、姫路城の西側に広がる西の丸内には本館として中書丸を、三の丸には武蔵野御殿と呼ばれる千姫が幼いころに過ごした武蔵野のススキが屋敷の襖に描れていた下屋敷も建てられました。(現在は中書丸・武蔵野御殿ともに跡がご覧になれます)


ながつぼね ながつぼね” 撮影協力:姫路市

当時の政略結婚には珍しく、千姫と忠刻はとても仲むつまじい夫婦でした。一男一女にも恵まれ、彼らは幸せな時を姫路城で過ごしていました。千姫の持参金で建てたといわれる西の丸の化粧櫓には、娘の勝姫と仲良く百人一首に興じる千姫の姿が再現されています。 しかしその幸せもあまり長くは続きませんでした。長男・幸千代はたった3歳で病死。千姫は、長局の廊下の窓から、自ら建立した男山千姫天満宮への遥拝を朝夕欠かしませんでしたが、幸千代の供養のためにも祈る毎日となりました。その時、千姫の化粧料で建てられた化粧櫓は、遥拝の際の休憩所としても使われました。
やがて夫・忠刻も31歳の若さで他界します。姑・熊姫、母・江も、後を追うように世を去り、次々と身内を失った千姫は、娘・勝姫とともに約10年間住んだ姫路城を去り、江戸へと移ります。

その後千姫は「天樹院」と号して出家しますが、娘の勝姫が嫁いで行った後、弟・家光の側室と家光の三男・綱重と暮らすようになりました。このため、大奥では影響力を持っていたと言われています。また、3代将軍家光、そして4代将軍家綱の相談役としての役割も担っていたそうです。江戸初期の歴代将軍を支え続けた戦国のヒロインは、1666年、70歳で波乱の人生に幕を下ろしました。

戦国美人として名高い織田信長の妹・お市の方を祖母に持つ千姫も、大変美しい女性であったと伝えられています。千姫と所縁の深い各所では、今でもお祭りが行われており、兵庫県姫路市の「千姫ぼたん祭り」をはじめ、茨城県常総市の「千姫まつり」、三重県桑名市の「千姫折鶴祭」でも千姫の軌跡をみることができます。

千姫は後に「姫路城での生活が一番幸せだった」と語ったと言われています。
姫路城には、波乱の人生を過ごした一人の女性の幸福なときを偲ばせる様々な見所があります。

音声ガイドでは、姫路城の見どころに加え、化粧櫓と百間廊下をご紹介しています。ぜひ、アプリとブックをダウンロードしてお試し下さい。

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