古都京都の文化財- コラム -

江戸幕府の始まりと終わり

徳川家の栄枯盛衰を見守った二条城

二条城は、徳川家康が慶長8(1603)年に京都の宿所として建設し、江戸幕府における京都の拠点となった平城です。京都観光の定番コースになっているので、修学旅行などで訪れた方も多いと思われますが、歴史上とても重要な場面を見守ってきたお城です。それは、徳川幕府の歴史が生まれ家康と豊臣秀頼との会見が行われた場所であり、徳川慶喜が「大政奉還」を発表した場所でもありました。つまり江戸幕府の「始まり」と「終わり」の舞台となったお城なのです。
そして、明治時代には、離宮になったこともあり、正式名称は「元離宮二条城」といいます。今回は、この二条城をご紹介します。

唐門 唐門 写真提供:元離宮二条城事務所

京都の街の真ん中に、お堀と石垣に囲まれ、中には二の丸御殿があり、内堀に囲まれた本丸御殿が建っています。この二条城は、城全体が国の史跡に指定されており、二の丸御殿は国宝となっています。そして、1994年に「古都京都の文化財」として、他の16の神社仏閣とともに、世界文化遺産に登録された唯一のお城です。

二の丸御殿への正門である唐門は、「唐破風造り(からはふづくり)」と言われる独特のカーブを持つ屋根に、白い鶴・青い蝶・赤い花に緑の葉などの華やかな彫刻がされています。平成の修復作業の際に、飾り金具の菊紋(皇室を表す紋章)の下から、ほぼ同じ大きさの葵紋(徳川家の家紋)が取り付けられていたのが見つかりました。このお城が徳川家から皇室へ移ったことを示しています。

元離宮二条城 元離宮二条城 写真提供:元離宮二条城事務所

そして、唐門の向こうに見える二の丸御殿には車寄があり、牛車で中に入れるようになっています。また、二の丸御殿の廊下は、歩くとキュッキュッと音がします、その独特の音は、うぐいすが鳴いている様な音だということから、「鴬張り(うぐいすばり)」と呼ばれています。これは、夜間などに侵入者が静かに歩こうとしても音が鳴る、江戸時代の一種の警報装置です。
音を出す仕掛けは、廊下の床板とそれを支える床下の根太の間に、「目かすがい」と名付けられた独特の鉄製の鎹(かすがい)が無数に取り付けられていて、その目かすがいには、2個の釘穴があり、そこに鉄釘が打たれており、この状態で人が床板を踏むと、目かすがいが上下に動き、釘と擦れ合って鴬が鳴くような音がするのです。

ここで、ちょっと二条城にまつわる怖いお話をご紹介します。二条城には、百鬼夜行の名所で「あわわの辻」と呼ばれる場所があるそうです。百鬼夜行とは、深夜に鬼や妖怪の群れが行進することで、その姿を見た者は、死に至るか重病にかかると言われているそうです。場所は、二条通の南側の大宮通辺りで、これに出くわした人がビックリして「あわわ」と言って腰を抜かしたところから、この名前がつけられたそうです。
陰陽師で有名な安倍晴明が、この辻で百鬼夜行に会った話が「今昔物語集」にあります。 陰陽師の一行が、あわわの辻を通りかかったときに、百鬼夜行に出会い、その中にはまだ修行中だった若き日の安倍晴明がいました。百鬼夜行は普通の人間には、その姿は見えないため、いつ襲われるか分かりませんが、安倍晴明は鬼たちの姿を見ることができ、すぐに師に伝え、師は忍術で一行の姿が百鬼夜行に見えないようにして、危機を回避したというお話です。

歴史の舞台となった二条城ですが、現在では、イルミネーションやプロジェクションマッピングなどが期間限定イベントとして行われています。唐門のライトアップや、神秘的・幻想的な雰囲気の二の丸御殿を見ることができます。

音声ガイドでは、庭園など二条城の見どころに加え、世界遺産に登録されている仁和寺、下賀茂神社などもご紹介しています。ぜひ、アプリとブックをダウンロードしてお試し下さい。

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