富岡製糸場 コラム 富岡製糸場 コラム

富岡製糸場と絹産業遺産群 - コラム -

輝くシルクを産み出す

お蚕様の一生

シルクの起源は中国から始まったと言われており、日本での起源は定かではないのですが、日本書記に記述があり、紀元3世紀ころには繭から糸を作る技術があったと言われています。
江戸時代の末期、鎖国が終わり、貿易が開始されたちょうどその頃、ヨーロッパで蚕の病気が蔓延していたために、蚕種や生糸が不足していた事もあり、シルクは瞬く間に日本最大の輸出品になりました。まさに日本の蚕糸業の飛躍の始まりとなったのです。

高山社跡 蚕室 高山社跡 蚕室 「高山社跡 蚕室」画像提供:富岡市

さて、その生糸を作る工程とは、どのようなものだったのでしょうか?まずは、繭となる蚕を育てる「養蚕(ようさん)」という過程があります。湿度・温度・換気などに気を配り、大切に蚕を育てます。蚕の大好物は桑です、桑にはビタミン、ミネラルなどの蚕の成長に必要な栄養素が含まれています。シルク作りは、栄養たっぷりの桑を与えて、健康な蚕を育てることから始まります。

お蚕様の一生ですが、蚕は卵から幼虫になり、蛹(さなぎ)から成虫へとその姿を変えていきます。カイコガは、約500粒の卵を産みます、生まれたばかりの蚕の姿は、黒っぽい毛が全身に生えているので毛蚕(けご)と呼ばれたり、黒く蟻のようであることから蟻蚕(ぎさん)と呼ばれたりするそうです。そこから約25日間をかけて4回脱皮を繰り返してどんどん成長していき、エサの量も増えていきます。そして幼虫(5令)となり体重は生まれた時の10,000倍へと成長します。

体の色が透き通ったようになり、エサを食べなくなったら、繭(まゆ)を作って貰うために、蔟(まぶし)にお引越しです。まぶしは、5cm角くらいのワンルームマンションタイプの飼育箱で、蚕を1頭ずつ部屋に移動させます。ここで蚕は、糸を吐いて繭を作ります。蚕は2~3日間で約1300~1500メートルの繭糸を吐き続けるそうです。蚕の吐く繭糸の太さは髪の毛の1/4ほどだそうです。そして、繭の中で脱皮し蛹になりますが、成虫になる前に出荷されます。

富岡製糸場 繰糸所 富岡製糸場 繰糸所 「富岡製糸場 繰糸所」画像提供:富岡市

ここから「製糸」過程へと移ります。製糸工場にやってきた繭は、蒸気の熱で乾燥させ、長期保存できるようにします。乾燥した繭は、1ケ月以上温度と湿度が保たれた繭倉庫に貯蔵されます。繭の状態により、シルクの品質が決まります。ここで、汚れた繭を取り除き、光で照らして繭の中まで観察して選別します。繭はたくさんの糸が絡み合ってできていますが、糸どうしを接着している物質は、水に溶けやすいため繭を煮て、接着を緩めてほぐしやすくします。

そして、ほぐれやすくなった繭の表面を箒のような道具で撫でて、糸口を捜しよりながらまとめ、1本の生糸にして巻き取っていきます。生糸は伸ばされた状態のため、そのままでは、切れやすい糸になってしまいます。次に「場返し」という作業で、糸を湿らせ、ほぐれやすくし大枠に巻き取ります。その後、湿度は20~30度、湿度は70~80%に調整した湿気室で寝かせて水分量を安定させます。

蚕は脱皮を繰り返し幼虫になり、そして繭を作り、その繭は数々の工程を経て生糸へとなります。こうして作られた生糸がシルク製品へとなります。工場の管理でも状態は変わってしまいますし、加工方法によって光沢や風合いも異なります。シルクは、自然に育まれた蚕と人の技術で作られています。

音声ガイドでは、富岡製糸場のみどころに加え、おなじく構成資産となっている田島弥平旧宅や荒船風穴をご案内しています。ぜひ、アプリとブックをダウンロードしてお試し下さい。

世界遺産巡りのパートナーに!
SkyDesk Media Trek
世界遺産音声ガイド
アプリをダウンロード
して試してみよう!

※Apple および Apple ロゴは米国その他の国で登録された Apple Inc. の商標です。App Store は Apple Inc. のサービスマークです。

※Android、Google Play、Google Play ロゴは、Google Inc. の商標です。

アプリをダウンロードして試してみよう!
  

※Apple および Apple ロゴは米国その他の国で登録された Apple Inc. の商標です。App Store は Apple Inc. のサービスマークです。
※Android、Google Play、Google Play ロゴは、Google Inc. の商標です。

MENU